FXってなんなの
  1. HOME
  2. >
  3. 塾友だより
  4. >
  5. 28歳の社会人からの、現役の和敬塾生へのメッセージ

28歳の社会人からの、現役の和敬塾生へのメッセージ

平成25年9月23日

 

28歳の社会人からの、現役の和敬塾生へのメッセージ

 

H19年度(H20年) 北寮卒

中本 剛史

平成25年9月23日

 

昨年10月にそれまで4年半務めた会社を退職し、新しく会社を設立しました。それまでは、超がつく程の大企業でサラリーマンをしていましたが、実家の家業の経営が厳しく、力になれるのが私しかいなかったため、今しかできない親孝行、そしてそれは今やらないときっと将来自分は一生後悔するであろうと思って、「会社を辞める」という決断を致しました。

結果、決断後に父親の会社も倒産してしまったので、第二創業に似た形での会社設立となりましたが、事実上ゼロからの立ち上げでした。今は父親と二人三脚で事業をしておりますが、この一年の生活は計り知れない程の未曾有の苦難の連続で、それでも家族の絆を失うことなく希望のある生活を送ることができているのは、本当に言葉にできない幸せで、それも色々な面で支えてくれた多くの方々のおかげだと思っています。

28歳にしてこうした生きるか死ぬかの極限的な生活を送るとは夢にも思ってもいませんでしたが、若いうちにこうした体験ができたことは貴重なことでした。安定した大企業に勤めていたことで失いかけていたハングリー精神や危機意識、スピード感のある仕事を体得できたのは今では大きな財産です。

翻って、世の中のうまくいっていない会社の多くは、会社の経営状況や自分の生活に対する危機意識やハングリー精神というのが、働く従業員の間で組織として失われつつあるところが多いのではないでしょうか。巨額の赤字を出しても自分は大丈夫と思っていられるのも大企業だから許されることで、今や大企業もそうこう言っていられず危ういと叫ばれていますが、中小・零細企業の経営者は昔から、いつ会社がつぶれてもおかしくないという危機感を常に抱いていますし、安定に恵まれていた人がそうした危機意識を忘れていただけに過ぎないのです。

日本の高度経済成長期はヒト・モノ・カネも十分になかったにも関わらず、結果大きな経済発展を遂げました。私はその時代には生きていませんが、モノが足りなかった時代には多くの人々にどこかハングリーなところがあったのではないでしょうか。同時に、他の人が満ち足りていなければ、足りないところを補い合うという相互扶助の人間関係もそこで生まれていたのではないかと推察します。

一方で、現代はあらゆるものが満ち足りている。モノも情報も、選択の自由も生活環境の質も。それなのに、どこか何かがおかしい。考えられない事件・事故が頻発する。鬱やひきこもりの人口が増加する。晩婚化が進む。今では20代30代の未婚の男女で、恋人がいない人は60%以上にも上るそうです。

もちろん現代のような飽和の時代に、ハングリー精神を各人が持つというのは難しいかもしれませんが、だからこそ、今の我々が失ってはいけないのは、私が思うに、人やモノへの興味・関心だと思います。自分は何も困っていないから他人はいいや、自分の仕事は終わったからお先に失礼します、ではなくて、周りを見渡し、「最近忙しそうだね?どこか元気ないね?飯でも食いに行くか?」といったようなほんの少しの気遣いや言葉が言えるようになることが大事なのではないでしょうか。こうしたことは余裕のない人はできませんから、余裕のある人こそが行うべきであり、それができる人が21世紀のこれからの時代、上に立つリーダーになれる人だと思います。パソコン業務が増え、仕事も細分化・分業化・デジタル化されていく今日の社会において、組織が活力を取り戻していくためには、こうした周囲に気配りや配慮をできる人間を増やしていく必要があると思いますし、そういう人が増えることによって今よりも明るい未来や社会が実現するのではないでしょうか。

同時に、そうした恩を受ける側の人間も、義理の心を忘れてはなりません。自分が辛い時、困っている時、助けてくれた人へいつかは恩返ししなければなりません。その恩返しはその人に直接することがすべてではなく、受けたものと同じ恩を、自分が他の人にすればよいのです。こうしたことは、先輩にメシを奢ってもらい、後輩にメシを奢るということが生活に染みついている和敬塾生にとっては理解しやすいことかもしれません。

以上述べてきたように、こうした人やモノへの興味・関心、そして受けた御恩を何らかの形で報いようとする義理の心こそ、和敬塾における共同生活で養ってほしい素養です。また、和敬塾はそうした素養を身につけられる最高の環境にあると思います。現役の学生諸君においては、ぜひ飲み会や多くの行事を通じて、まずは同居する仲間に対して興味を持てる人間になってほしいと思います。

2020年のオリンピックが東京で開催されることが決まりました。被災地の復興、そして東京オリンピックと、国民がまた一つ希望を持って団結することができる千歳一隅のチャンスの到来です。人に興味を持つというのは、言うなれば当たり前のことかもしれませんが、それができていない人が多いのも事実です。高度経済成長期のような20世紀型のハングリー精神はなくても、21世紀に生きるリーダーに必要な、人への興味・関心、そして義理の心を持った和敬塾生とともに、私も一事業家として、これからの素晴らしい社会を将来共に作り上げられたらと願っています。

 

以上

ページのトップへ戻る